いつも参拝している氏神神社の真ん前に横断歩道があるのだけれど、そこで信号待ちをしていると、「すいません」と60歳前後ぐらいの女性に声を掛けられた。
てっきり、道を聞かれるのかなと思っていたら、空に指を差して、
女性:「あの雲って、彩雲って言うんですよね」
と、話しかけられた。
僕:「(心の中で)サイウン?」
いきなり、彩雲と言われても、気象について、からっきし疎い僕に聞かれても困ってしまう。
女性:「ほら、あのピンク色に染まった雲」
目を凝らして、空を見ると、確かに雲がピンクがかっている。
女性:「奇麗ですよね」
僕:「ホント、奇麗ですよね」
女性:「ごめんなさいね。いきなり声をかけて」
僕:「いえいえ、ありがとうございます」
と、そんな会話を交わして、女性は自転車で去って行った。
いきなり、声を掛けられて、ビックリしたけれど、女性は誰かと<彩雲の美しさ>を共有したかったのかも知れない。
もう少し、僕に気象の知識があれば、多少なりとも話を弾ませることもできたのに、女性には申し訳ないことをしてしまった。
しかし、女性のおかげで知識を増やすことができ、さらに<彩雲の美しさ>も堪能できて、逆に感謝である。
『一期一会』
束の間の思いがけない出会い。
これも直前にお参りしたご利益だったりして。