確か、遠い昔に深夜帯のテレビで放映していたのを観たのが最初だったような気がする。
以降、「もう一度観たいなあ」と思いながらも、中々観る機会がなかったのだけれど、CS(ホームドラマチャンネル)で放映するとの情報を得て、今日、二十数年ぶりに鑑賞することができた。
主役の坊っちゃん役は、当時、若き青春スターの代表格であった中村雅俊。
マドンナ役は眩いばかりの美しさが際立っていた松坂慶子。
そして、脇を固める俳優陣も一癖も二癖もある芸達者な面々たちが顔を揃えている。
個人的に印象的なシーンを一つあげるとするならば、映画のラストで坊っちゃんが、地井武男演じる<山嵐>を始めとする松山の人たちに別れを告げる際、五十嵐めぐみ演じる<下宿屋の娘>が坊っちゃんに見せた悲しげな顔の場面。
それまで、そんな素振りは少しも見せていなかったのに、本当は<坊っちゃんのことが好きだったんだなあ>と、ちょっとホロリとさせる僕が一番好きなシーンだ。
全体を通して松山の情緒ある街並みを舞台に郷愁あふれる青春映画に仕上がっている。
ちなみに他にも、もう一度観たいと思い続けている<坊っちゃん>があって、それはアニメ版のもの。
1980年にフジテレビで放映していたもので、坊っちゃん役の吹き替えは西城秀樹。
西城秀樹の声が、坊っちゃんのキャラクターに見事にマッチしている。
いずれ、CSか、どこかで放映してくんないかな。