僕が通っているジムにも他のジムと同様、パーソナルトレーナーを生業にしている人たちがいるのだけれど、その中に一組の夫婦がいる。
めったにないことなのだけれど、今日はたまたま、各々のパーソナルトレーニングが重なった日だったようで、それぞれ生徒さんたちを教えていた。
僕がバーベルスクワットをしているすぐそばで、旦那の方が生徒さんを教えていたのだけれど、一際甲高い声が耳をついてくる。
「そう。そう。そうですね。いいですね。その調子。今のとってもいいですよ。そう。そう・・・」
これでもかというぐらいに生徒さんを持ち上げる。
「そう」がジムの中をリフレインしている。
そして、バーベルスクワットを終えて、マシンがあるエリアの方へ移動すると、その近くで奥さんの方が生徒さんを教えていた。
「そう。そう。そうですね。いいですね。その調子。今のとってもいいですよ。そう。そう・・・」
繰り出すフレーズ、口調共に、旦那と全くいっしょだった。
二人で相談して、敢えて同じような指導法をとっているのか、それとも、どちらかが段々と相手の色に染まってきたのか、わからないけれど、ちょっと笑ってしまった。
それにしても、その甲高い声、もう少し抑えてくれないかなあ。