「また、藤井聡太叡王が仕掛けた逆転の罠に嵌ってしまうのではないか」
伊藤匠七段の勝ちが確定するまで、観ていてハラハラドキドキが止まらなかった。
しかし、最終盤になっても、一手のミスもすることなく、正解手を積み重ねていく。
これまでの伊藤七段とは一味も二味も違った。
それだけ、前局の対藤井戦初勝利が精神的に良い影響をもたらしたのかも知れない。
藤井叡王が頭を垂れて、投了を告げた瞬間、伊藤七段は、藤井叡王を初めてカド番に追い込んだ棋士となった。
それにしても、なかなか勝つことが出来なかった棋士をカド番に追い込むとは<振れ幅>が大きすぎるよなあ。
さて、次局は伊藤七段が先手番であり、ますますタイトル奪取の可能性が現実味を帯びてきた。
しかし、絶対王者である藤井叡王もこのまま引き下がるとは思えない。
それなりに後手番の策を練ってくるだろう。
ますます、今期の叡王戦が面白くなってきた。
やっぱりタイトル戦はこうでなくっちゃね。