2024年の本屋大賞は宮島未奈氏の「成瀬は天下を取りにいく」に決定。
早速、図書館に予約を入れるも、既に1000人の予約で埋まっていた。
<手元に来るのはいつのことやら。>
本作は6つの短編で構成されている連作短編集なんだけれど、とりあえず、その中の1編である「ありがとう西武大津店」が「小説新潮2021年5月号」に掲載されているとの情報を得たので、図書館で借りることにした。
(※あとで知ったけれど、新潮社のホームページでも読めるらしい)
こちらは誰も予約されていなかったので、スムーズに借りることができた。
早速読んでみた。
主人公である中学二年生の成瀬が同級生の島崎に「西武大津店」が閉店するまでの1ヶ月間、「西武大津店」からのテレビ中継に映り続けると宣言するところから物語は始まる。
そして、紆余曲折がありながらも、毎日テレビに映り続けることで、様々な人との繋がりが出来てゆき、ある意味、成瀬の成長していく姿も垣間見ることができる。
最後は、思いがけないピンチを迎えそうになるけれど、無事、営業最終日もテレビ中継に映ることができ、ひと夏の思い出を締めくくることになる。
これまで、自分が読んできた青春小説の中でも確実にベスト10には入る作品である。
また、地元(滋賀)を舞台にしていることもあって、親近感溢れる作品だった。
今後の作品も期待だな。