時々、玄関ポストに新聞購読の申し込みハガキが投函されていることがある。
そのハガキを手に取るたびに、苦い思い出がよみがえってくる。
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あれは上京して、2,3年経った頃だと思うけれど、いかにも胡散臭そうな新聞勧誘員のおっさんに半ば強引に新聞の購読を契約させられてしまったことがあった。
割に合わない洗濯用洗剤2箱と引き換えに。
当時は<クーリングオフ>という制度があることも知らなかったため、泣き寝入りするしかなかった。
あれから、時を経て、その間にいろんな知恵も付けて、新聞勧誘員の餌食になることはなくなったけれど、今思うと、あの強引な勧誘では、いろんなトラブルもあったんじゃなかろうか。
そう言えば、ここ十数年で新聞の勧誘って、すっかり見なくなった。
自分がたまたまだけなのか、わからないけれど、まあ、インターネットの普及による新聞離れとクーリングオフ制度の認知によって、新聞勧誘員が淘汰されていくのも自然の流れかも知れない。
ハガキを手にして、そんなことを思ってしまった。