Life is very short

人生なんてあっちゅうま

ハヤブサ消防団

 

東京の生活に見切りをつけたミステリー作家が、父の故郷に移り住み、地元の消防団での活動も織り交ぜながら、そこで起きる連続放火事件の真相を解明しようと奮闘するお話。

 

池井戸作品は、どちらかと言えば、<半沢直樹>や<下町ロケット>などのいわゆる企業内外で勃発する”対立”を主軸とした小説が多い印象だけれど、今回の作品はこれまでの作品の趣とはガラッと変わって、田舎を舞台に物語が構成されている。

 

ゆえに読んでいて、とても新鮮であり、特に、田舎の風景の描写が卓越で、いろいろと勉強になった。

 

もちろん、登場してくる人物の心理描写も繊細かつ秀悦で、緊迫感がヒシヒシと伝わってくる。

 

しかし、登場人物が多く出てくるため、読み始め時は、なかなか頭の整理が追いつかなかったけれど、段々と読むにつれて、登場人物の相関も理解できるようになってきた。

 

そうなれば、自然とページを捲る速さも増していって、一気に読了してしまった。

 

いいタイミングで7月にはドラマ放送があるみたいだから、絶好の”予習”になった。

 

放送が今から楽しみだ。