今日、歯医者の帰りに某有名店の古本屋に立ち寄った。
いろいろ文庫本を漁って、ページをめくってたら、何か<折りたたんだ紙>らしきものが、挟まっていた。
「何が挟まっているんだろ?」
と思いつつ、徐にその紙を広げてみると、何と<給与明細書>であった。
よくよく見ると、その<給与明細書>の当人はタクシー会社に勤めているようで、手取りの金額もばっちり印字されていた。
タクシー運転手は高給取りというイメージがあったので、それよりも案外少ないことに驚きつつも、速やかに折りたたんで、元の棚に文庫本を戻しておいた。
恐らく、その文庫本の”前”持ち主は手元に<しおり>がなかったために、仕方なく自分の<給与明細書>をしおり代わりにしていたのだろう。
そして、挟んでいたことをすっかり忘れてしまって、古本屋に売ってしまったということか。
それにしても、棚に並べる際に、パラパラとめくって、中身をチェックしたりしないのかな。
以前もメモらしきものが挟まったまま、棚に並べられていたことがあったんだよね。
あんまり関わりたくはないので、店員には何も言わず、そのまま店を後にした。
直木賞作家の文庫本だったから、いずれ、別のお客がその本を手にする確率は高いと思うけれど、あとの判断はその方に任せることにしよう。