これで、史上最年少名人と7冠に王手をかけた。
一方、渡辺明名人はいよいよ無冠へと追い詰められたかっこうになってしまった。
局後、対局者にそれぞれインタビューがなされていたけれど、さすがに渡辺名人に覇気はなく、見ていてとても痛々しかった。
渡辺名人と言えば、過去、羽生善治九段に対して、将棋界初の3連敗4連勝の離れ業をやってのけた棋士である。
だから、この名人戦でもこの劣勢を跳ねのけて、奇跡を起こしてくれるはずだと思いたいところだけれど、こうも藤井竜王の強さを見せつけられると、可能性に乏しいと言わざるを得ない。
次の第5局。
すんなりと藤井竜王が決めてしまうのか、それとも渡辺名人が意地を見せて、望みをつなげるのか。
いずれにしろ、目が離せない一戦になりそうだ。