Life is very short

人生なんてあっちゅうま

痕跡

 

近所の西友がまだ、存在していた頃、その前の通りは「西友通り」と呼ばれていて、現在でも通り沿いにはいくつか店が軒を並べている。

 

当時、通りの街灯には「西友通り商店会」という小さめの看板が取り付けられていたけれど、西友の閉店に伴い、その看板も取り外され、商店会の名称も変わってしまった。

 

そして、その商店会の一角に「西友通り」の名を冠にした接骨院がある。

 

恐らく、覚えやすい名前と言うことで通り名をそのまま店の名前に使用したと思うのだけれど、西友が閉店した以降もその名前で営業中である。

 

馴染みのある患者さんの間では、もう既にその名前で定着しているだろうから、そうやすやすと名前を変えることはできないのであろう。

 

あと、看板や外装を変更するにもお金がかかるだろうし。

 

接骨院の院長も店名を決める際、まさか、この先、西友が閉店するとは思っていなかったに違いない。

 

現在、周辺を見渡しても、その接骨院以外、そこに西友があったという痕跡みたいなものは何一つない。

 

初めて、この土地に降り立った人はここに西友があったなんて、決して思わないだろう。

 

だから、10年先、20年先、この接骨院を見るたびに「あーそう言えば、ここに西友があったんだよなあ」とノスタルジックな気持ちが芽生える・・・かも知れない。

 

わからんけど。