Life is very short

人生なんてあっちゅうま

寂しきゴール

 

近所に<バスケットゴール>を誂えている家がある。

 

ちょうどベランダの支柱を利用して、設置してあるかっこうだ。

 

その<バスケットゴール>を初めて見たのは、かれこれ10年以上も前のことになる。

 

当時、その家の真正面は広い空き地だったけれど、現在はそこに3軒ほど家が建っている。

 

その家の子供がボールをシュートして遊んでいる光景をよく目にした。

 

時には(近所の?)友達も交えて、はしゃぐ声が響いていた。

 

それから、幾歳月が流れ、ゴールに付いていたネットは全て取れてしまい、板もすっかり色褪せてしまった。

 

そして、シュートする光景を見なくなって随分と久しくなってしまった。

 

子供が大きくなって、(シュートに)興味が失せてしまったこともあると思うけれど、自分ちの真ん前に家が建ったこともきっと大きかっただろうと思う。

 

ボールの跳ね返りが真ん前の家の壁にでも当たったりでもしたら、トラブルになることは必至だ。

 

きっと、真ん前が空き地だった頃は跳ね返りも気にせず、思い切りシュート(ごっこ)を楽しめたに違いない。

 

そんな賑わいに一役買った<バスケットゴール>も今や寂し気にそこに佇んでいるだけだ。

 

見るたびに、ちょっぴり、胸が締め付けられる。