ベンチプレスラックやスミスマシンなどの器具は数が限られている上に使いたい人が多いため、使用時には1回あたり20分との制限が決められている。
使う人はホワイトボードに終了時刻を書いて、次に使いたい人がいれば、余白に名前(もしくはイニシャル)を記すようになっている。
で、先日の朝、いつも見かける恐らく30代後半であろう女性がボードの余白に自分のイニシャルを記していた。
よーく見ると「S・M」とペンを走らせている。
「!」
たちまち、良からぬ想像をしてしまった。
それが、本当のイニシャルなのか、それとも架空のイニシャルなのか、わからないけれど、大胆に「S・M」と書かれると、見ている方がドギマギしてしまう。
と同時に勝手にその女性の名前を想像してみる。
「ミウラ・サチコ」
「ミカミ・サオリ」
「マキノ・サキ」
「マツダ・セイコ?!」
いかんいかん。
煩悩にまみれてしまっている。
トレーニングに集中せねば。
しかし、これからは彼女と顔を合わせるたびに「S・M」と言う文字が頭をかすめることになる。
今度、思い切って名前を聞いてみようか。
不審者扱いにされることは間違いないな。