自由律俳句の俳人としても活躍中だ。
話が上手い人は、概して、たとえることに長けている。
たとえが上手いと、本来の話も容易く腹落ちする。
自分もたとえが上手くなりたい。
そう思い、”たとえること”に関する書物を探していたところ、本書と出会った。
本書は多彩な”たとえ”の例文が掲載されている。
例えば、<その場しのぎ>
・故障した自動販売機の硬貨投入口をガムテープで塞ぐようなその場しのぎ
・ポスターを貼って穴を隠すようなその場しのぎ
・スプーンが入ってなくて箸でゼリーを食べるようなその場しのぎ
あと、<後悔>をたとえたものだとこんな感じ。
髪を切った後に鏡を見せられ「大丈夫です」と言ったような後悔
まあ、話の本筋を納得させるのに、これらの”たとえ”が実際に使えるかどうかは別として、<ひと笑い>欲しい時には有効かもしれない。
本書はタイトルにあるように”技術”と謳ってはいるものの、軽い読みものとしてとどめておいた方が良いかもしれない。
しかし、<言葉は自由なんだ>と感じさせてくれたという点では、価値ある1冊だった。